平安時代の税制は、「祖・庸・調」で、「祖」は米等を納め、
「庸」は労働力を提供することが義務付けられていました。
「調」は、基本的に物納租税で諸国の産物等が納められました。
薬用染料植物もその一つです。
『延喜式』には、当時の税について、微細な規定がなされており、
「どこの国から・何が・どれだけ」納められていたかを知ることができます。
このコーナーでは、当時「税」として納められていた薬用染料植物を紹介するとともに、
それらを納めていた諸国を地図に記しました。
『延喜式』とは・・・
律令の施行細則を規定した補助法令。
弘仁式、貞観式と並ぶ、三代格式の1つ。前の二式を取捨、集大成したもので、
ほぼ完全な形で残されているのは、『延喜式』のみ。
905年(延喜5年)に醍醐天皇の勅により編集が始められ、927年(延長5年)に成立、
967年(康保4年)に施行された。当時の刑罰、政治・経済などの一般行政ほか
あらゆる事柄に関して、細かな規定がされているため、
当時の生活や文化を知ることができる。