[Bethel Chewing in Myanmar]
ビンロウジュの成熟種子を乾燥し細切れにしたもの、石灰を水で溶いたものを、
キンマの葉で包んだ「噛む嗜好品」である。
(インドやマレーでは石灰にガンビールを混ぜるところもある。)
その人の好みや売っている店によって、
様々な香辛料がブレンドされ多彩なバリエーションが存在するが、
店によっては阿片などあやしいものを入れているところもあるらしいので、
あまりあやしい店では購入しない方がよいと思われる。
ベテルのお店のカウンター
石灰を掻き混ぜる店のおばちゃん
注文すると、まず、おばちゃんはキンマの葉を広げ石灰液をぺたぺたヘラのようなもので塗りつけ、その上にビンロウジュの種子をのせた。
そして、その上に色々なトッピングを施し、キンマの葉を包状に折りたたんだらできあがりである。
ちなみにトッピングには、レモンの細切れ・ヒメウイキョウ・カルダモン・シナモン・タバコの葉など、かなりの種類が存在する。
買うとビニール袋に入れてくれる
葉を開けて中身を見てみると・・・
これを、葉で包んだまま口の中に入れくちゃくちゃ噛み、その爽快感を楽しむ。
噛むと唾液が多量に分泌され、口の中は赤黒い唾液でいっぱいになってくる。
それを、道路にぺっと吐き捨てるのが流儀であり、そのせいで、街の道という道、階段という階段はそこらじゅう赤黒く染まっている。
また、市場に行くとベテルの材料を専門で販売している店があり、
そこには、ビンロウジュの種子やキンマの葉、そしてトッピングのためのあらゆる香辛料がそろっている。
ここにさえくれば誰でもベテル屋さんをはじめられそうだ。
ビンロウジュの種子細切れが山盛り
キンマの葉がきれいに並べて積んである
色々な香辛料