公衆衛生学は,ヒトの健康の維持・増進に貢献するため,生体内および生活環境中における疾病要因を化学反応や分子レベルで理解し,さらに 新たな疾病予防法を提供する 役割を担っています.そこで当分野では健康寿命の延伸を目的とし,日本人の約半数が一生のうちに罹患する「がん」および生活の質を著しく低下させる「神経変性疾患」等の 疾病予防に寄与できる医薬品シーズ開拓・健康食品の提案 を目指した研究を展開しています.具体的には,薬用・食用に利用されている植物および独自の生物資源である大気粉塵由来真菌を用いて化合物ライブラリを構築するとともに,植物―内生真菌間相互作用の応用により新たな化合物の創出・疾病予防能を持つ有用化合物の産生促進に取り組んでいます.さらに得られた化合物について,発がん・がん悪性化に関わる細胞内シグナル伝達経路の阻害能ならびに神経変性疾患の進行に関わる Aβの凝集予防能評価を進めています.