私立大学戦略的研究基盤形成支援事業は、「私立大学が、各大学の経営戦略に基づいて行う研究基盤の形成を支援するため、研究プロジェクトに対して重点的かつ総合的に補助を行う事業であり、もってわが国の科学技術の進展に寄与する」ための事業です。本年度、本学では新たに2つのプロジェクトが採択され、そのうちの1つが、この「新規分子標的治療薬創薬に向けた大学発ベンチャー基盤の確立」です。
 本プロジェクトでは、京都薬科大学が独自に開発してきた疾患関連評価系と創薬研究基盤を有機的に融合させることにより、超高齢者社会における健康長寿生活の実現に貢献できる“大学発創薬ベンチャー”基盤を確立することを目的としています。対象疾患として悪性腫瘍と認知症に焦点を絞り新たな創薬・予防薬シーズを発掘し、得られたシーズの学術的評価に臨床評価を加味することでシーズのライセンスアウトをめざした産学連携プラットフォームを構築し、“山科から世界に”新規分子標的治療薬の発信をめざします。また同時に、創薬開発研究を通じて新たな“知の創造”をめざし、わが国の将来の薬学研究を牽引する次世代の基礎ならびに臨床薬学研究者を育成します。