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実証実験 「放射性医薬品の自動調製システム開発」


2022年3月29日(火)、本学放射性同位元素研究センターにて 一関工業高等専門学校(岩手県、以下、一関高専)の教員2名、学生4名が来校し、 一関高専を中心とする産学共同研究チームで開発した放射性医薬品調製システムの実証実験を実施しました。
当分野の木村寛之准教授は、この研究チームに、主に薬剤の調製に関する協力研究者として参画しています。

現在、がんの検査などで必要不可欠なPET(陽電子放射型断層撮影)やSPECT(単光子放射型断層撮影)などの画像検査には放射線が用いられています。そしてこれらの検査には、放射性医薬品の画像診断薬が必要です。この放射性医薬品は病院内で調製されることが多く、調製時の被ばくを防護しつつ、安く製造提供するためには、自動合成、遠隔操作が可能で、かつ安価でメンテナンスが容易なコンパクトな装置が求められています。

そこで、一関高専を中心に、京都薬科大学、産業技術総合研究所、アイエスエス株式会社、株式会社アイカムス・ラボの産学が協力し、簡易型のアーム型ロボット2台、チップ自動取付装置を活用した放射性医薬品調製システムを開発しました。このシステムは小型の装置であるため、現状の設備を変更せずにドラフトや安全キャビネット内に導入可能であり、さらにロボットを利用した遠隔操作が可能なため、地域における専門医療者の偏在への対応や放射性医薬品の取り扱いだけでなく、ウイルスや感染性の高い検体の取り扱いなど、様々な分野への応用が期待されます。

今回の実証実験で、実際に患者に投与できるレベルの医薬品の調製に成功しました。今後さらなる改良を重ね、医療現場で活用できるロボットの開発を目指し協力していきます。

一関工業高等専門学校のホームページはこちら



この実証実験の様子が4月14日(木)18:15よりテレビ岩手(日本テレビ/読売テレビ系列)の「ニュースプラス1いわて」で放送されました。
 テレビ岩手HP:https://news.tvi.jp/news117q5fcsjx7lxxby3f1.html
 Yahoo!ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/90a4994e6ed10a07343d77292d3a1296c735c14c


5月12日(木)の岩手日日新聞にも取り上げられました。
  岩手日日新聞社HP:https://www.iwanichi.co.jp/2022/05/12/7832901/
  記事はこちら


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