>開催の主旨
近年、化石燃料の大量消費に伴う地球の温暖化や酸性雨、生物種の減少、絶滅が地球規模で大きな問題となっています。
特に、生物資源の保護および保存や種の多様性の重要性が世界のあらゆる地域・機関で指摘をされ、自然環境と人との共生のあり方が問われているところであります。
京都府宮津市と大宮町が接する標高600mから700mの丹後脊梁ともいえる急峻な山塊は、京都府のみならず近畿地方でも有数のブナ林で、低海抜のところから極相に近いブナ、ミズナラなどの自然林があり、一帯は特に自然度が高く、種の多様性も堅持しており、学術的にも貴重な地域であります。
この地域は、今年3月に京都府により「丹後上世屋内山京都府自然環境保全地域」に指定され、今後は様々な規制がかけられ保全されることとなります。
私たち実行委員会は、この保全地域の指定を記念するとともに、より多くの方々に、本地域の貴重な自然環境を理解していただき、保全の輪を広げてゆきたいと考えています。
当シンポジウムは、今回で4回目となりますが、今回は視野を広げ国際的に丹後のブナ林を検証したいと考えています。
講演会の演題も今回の保全地域指定の事実を生かすために府民の方々がより理解を深める上での一つの指針となるようなものを選定いたしました。
>開催日時・場所
日時:平成14年5月11日(土)〜12日(日)
◎講演会:11日(土)午後2時〜5時
・会場 みやづ歴史の館 文化ホール(宮津市字鶴賀)
・セクション1 | 「丹後上世屋内山京都府自然環境保全地域について」 花木伸一 氏 (京都府企画環境部環境企画課長) |
・セクション2 | 「雲南の自然と文化について考える」 講師 和愛軍 氏(ワ アイグン) (中国林学会留日支部幹事長、東京大学大学院農学生命科学研究科研究生) 「亜熱帯植物と山原(ヤンバル)の森」 講師 花城良廣 氏 ((財)海洋博覧会記念公園管理財団 熱帯亜熱帯都市緑化植物園 園長) |
◎観察会:12日(日)午前10時〜午後3時
・自然観察コース:ブナ林縦走コース(世屋高原ブナ林自然観察道から大宮ブナハウス内山までのブナ林を観察します。)
・開講式:世屋高原家族旅行村レクリエーションセンター(宮津市字松尾)午前10時
・現地講演会:大宮ブナハウス内山(大宮町字五十河) 午後2時〜3時
「日本のブナと世界のブナ」 講師 小山鐵夫 氏 (日本大学生物資源科学部教授・資料館長高知県立牧野植物園 園長) |
・講 師
佐竹元吉 元厚生省医薬品食品衛生研究所生薬部長
関田節子 国立医薬品食品衛生研究所筑波薬用植物栽培試験場場長
後藤勝実 京都薬科大学附属薬用植物園
神田博史 広島大学医学部付属薬用植物園
高橋 勉 大阪薬科大学附属薬用植物園
吉田尚利 北海道医療大学薬学部附属薬用植物園
高野昭人 昭和薬科大学附属薬用植物園
東山芳行 宮津市文化財審議委員・自然観察指導員
瀬川隆夫 武田薬品工業株式会社京都薬用植物園
秋田 徹 日本新薬株式会社山科植物資料館
三上幸三 広島の自然を守る会、広島ヒコビアの会
・参加対象:府内にお住まいの方(参加無料) 約70名
〈主 催〉 | ブナ林からの恵みシンポジウム実行委員会 委員長 後藤勝実(京都薬科大学附属薬用植物園) 事務局 宮津市役所 環境衛生課(TEL 0772-22-2121) |
〈後 援〉 | 京都府・(社)京都府薬剤師会・(社)日本植物園協会・宮津市・大宮町 朝日新聞京都支局・毎日新聞舞鶴支局・京都新聞社・読売新聞大阪本社・産経新聞舞鶴支局 |