4.化学式作成ソフト(1)

 アプリケーションソフトとして、ChemDrawProfessional(Ver20.1.1)を使用します。
ChemDrawProfessionalは化学研究者が化学構造式を描くための標準ソフトウエアであり、
これを使用することで、化学的に正確な構造式を簡単に描くことができます。

<到達目標>

◎構造式を描画するツールとして「ChemDrawProfessional」を使用、いろいろな作画ツール
 を理解、利用できる。
◎ 実際に、構造式を化学的に正しく、バランスよく描くことができる。
○ 作成した図を文書(Word)発表(PowerPoint)で利用できるようになる。
ChemDrawProfessional画面 ツールパレット
 
 化学式作成ソフト(ChemDrawProfessional)のサイトライセンス契約について
  (自宅PCでこのソフトウエアをインストールして使用する場合
 →manabaの「情報科学(No.4)(対面授業)」の “化学式作成ソフト
  (ChemDrawProfessional)のサイトライセンス契約について

  クリックし
PDFファイルを参照、インストールし使用してください。
 演習項目
● 起動、終了、ファイルの保存。
● 各種設定(ページ設定、描画設定、文字設定など)
● 描画ツール(ツールパレット;選択(投げ縄、矩形)、消しゴム、多重結合、
   テキスト、矢印、描画、括弧、化学記号、各結合、テンプレートなど)
● ツールメニュー(ライン表示、定規表示など)
● 構造式の描画方法(反応スキーム、中間生成物、環状構造など)
● 構造式の操作(コピー、削除、回転、整頓(align)など)
● その他(分子式の表示、元に戻す(undo機能)、印刷など)
● 課題作成し、印刷物を提出
描画設定(結合角、結合長、結合幅など) 分子式・分子量の表示

「File」から「Document Settings」を選択。
ここでは、「Drawing タブ」が表示。

 
●Drawing タブ:結合角、結合長、結合幅など
●TextCaptionタブ:通常の文字入力
●AtomLabelsタブ:化学式のフォント
            やサイズ
●Layouタブ:ページ数
 作成した構造式を選択、「View」→
 「Show Analysis Window」を選択。

■ 構造式をバランスよく書くには・・・

1)環構造がある場合は環構造を先に描く。(ベンゼン環、5員環、6員環など)
2)つづいて、側鎖の線を書く(しっかり連結させるように注意)。
3)官能基(水酸基OH、アミノ基NH2、メチル基CH3など)や原子を描く。
4)原子のフォントサイズと構造式のバランスを考慮、作成した構造式を選択して、
右クリック、「Caption」で「size」を変更
5)最後に全体の大きさを考えて、構造式を選択し、拡大・縮小する。
*これは一例ですので、慣れれば自分なりの方法を考えてみましょう。
■ 官能基(または原子)の書き方
 提出課題 (全体、A4サイズ1ページ、印刷物)
◎ デスクトップに配布された「template2023.cdx」ファイルをダブルクリックし、
 開きます。
【重要】
1)「学生番号、氏名(英語)」を記載することを忘れないこと。
  (例. 23999 Hanako Johoなど)
2) 提出は印刷物(1ページ)なので、テンプレート2ページを必ず1ページ
  変更
すること。
 提出課題の上図を参考に、まず、1)反応スキームの描画、2)反応中間体の描画、3)環状化合物の描画(codeine)を順に描いてみましょう。
注意!: 書き方のよくない例を1)反応スキーム、
3)環状化合物を例にとり、以下に示した。
★★ 次に、1)抗悪性腫瘍薬の中の分子標的薬(2個)、2)抗インフルエンザウイルス剤(1個)、3)アルツハイマー型認知症治療剤(1個)の化学構造式を描画しよう。
1) 抗悪性腫瘍薬(分子標的薬)
● ゲフィチニブ(gefitinib) --- イレッサ錠(非小細胞肺がんの治療)
● イマチニブ(imatinib)  --- グリベック錠(慢性骨髄性白血病の治療)
2) 抗インフルエンザウイルス薬
● リン酸オセルタミビル(oseltamivir phosphate)  --- タミフルカプセル、タミフルドライシロップなど
3) アルツハイマー型認知症治療剤
● 塩酸ドネペジル(donepezil hydrochloride) --- アリセプト錠、アリセプトD錠など
注1:  リン酸塩(または塩酸塩)の描き方について

○ まず、「View」→「Show Character Map Window」を選択、さらに「テキストツール」を選択。フォントの種類は「Symbol」になっていることを確認。「」に続いて、リン酸塩(または塩酸塩)ならば「・H3PO4(またはHCl)」と入力する。さらに、「H3PO4」を選択して、文字のスタイルを「Fomula」にすると、「H3PO4」と、数字を「下付き文字」に変更できる。
注2:  複数ページ数から1ページにするには・・・(印刷前に必ず行うこと!)
○ 「File」から「Document Settings」を選択。Windowが開くので、ここでは横幅は変更せず、ページ数を2ページから1ページにしてみよう。以下の図のように「Layoutタブ」を選択して、「Document Size」の項目の「Height」の数字を「2」から「1」に変更する。OKボタンを押す。
○ すると、以下のように2ぺージから1ページになる。(点線部分が境界
★この時、以下の警告のウインドウが現れるが、「Don't modify Existing」
 
の方のボタンを押す。
参考: 日本語の入力について(ここではやりませんが・・・・)